ダックスフンドはサイズが小さくなるにつれて、
神経質でせわしなくなる傾向があるようです。
けれども基本的には落ち着きがあり機嫌のよい犬種です。
好奇心旺盛で、お外にでると元気いっぱい。
穴掘りに嗅覚を頼りにした追跡に…
ダックスフンドはお外を満喫する天才です。
ベースとなるダックスフンドの作出に
ピンシャー(ドイツではテリアと同義語)が使われただけあり、
もともとテリア気質の強いダックスも。
見知らぬ人に対する警戒心や、時には攻撃性などが見られることがあります。
敵となる獣に吠え掛かって圧倒できるよう、
大きく太い声で吠えることができるよう作られています。
ペットとして暮らすようになった今でも、警戒心を抱いた時や、
猫などを見つけた時には長々と吠えてしまうこともあります。
若いうちから社会化を積んだダックスフンドは
生来のフレンドリーさが生かされ、
誰からも愛されるようになることでしょう。
ダックスフンドは種々の毛質を作り出すために
色々な犬種が交配に深くかかわってきた歴史があります。
そのおかげで他犬種との交配が禁じられるようになってからも
現在に至るまで毛質によって性格にばらつきがみられます。
・スムース:
もっともダックスらしい性格。頑固で強気なところもあるが、賢く活発
・ロング:
スパニエル由来の陽気さやフレンドリーさが際立つ
・ワイアー:
テリア由来の活発さと独立心、頑固さがある
日本最大のケンネルクラブJKCでは、ダックスフンドは独立して
「第4グループ、ダックスフンドの仲間」とされています。
けれども諸外国では未だにテリアに含めている国もあります。
彼らの血にもテリアの血が流れているわけですし、
性格的にも用途的にもテリア気質が否定できません。
気難しかったり急に噛んだりすることもありますが、
飼い主の注意としつけでほぼ抑えることができるはずです。
そもそもテリア以外の血もたくさん入っているので、
名前に「テリア」や「ピンシャー」とつく犬ほど気難しくはありません。
むしろロングはスパニエルやパピヨンの持つ朗らかさを
広く受け継いでいるので、気質的にも初心者でも飼育しやすいでしょう。
ミニチュアシュナウザー
パグ
シーズー
ヨークシャーテリア
ジャックラッセルテリア
ダックスフンドの特徴といえば、なんと言ってもこの短い足。
短いながらも太さと頑丈さには定評があり、
重たい胴を支え走り回るのに困りません。
ボディは長くて筋肉質。
胸板も厚く、胴回りもどっしりとしています。
胴体部分だけを考えたら決して小さい犬ではありません。
胴だけでなく、鼻先が長いのも特徴的です。
耳は大きく垂れています。
ダックスフンドはスタンダードからミニチュア、カニーンヘンにいたるまで、
全て同様のバランスを保っています。
ちなみに、カニーンヘン(穴ウサギの意味)はJKCでの記載。
カニンヘン、カニヘン、カニーヘンなどなど、
ドイツ語をカタカナにした時に誤差がでてきます。
サイズによる規定は以下のとおり。
・スタンダード
(ただ、ダックスフンドとだけ呼ばれることが多い)
体重9〜12キロ
・ミニチュアダックスフンド
生後15カ月以降の測定で胸囲35センチが理想。
体重5キロ以下
・カニーンヘンダックスフンド
生後15カ月以降の測定で胸囲30センチ以下。
体重3.2〜3.5キロが理想
もっとも小さなサイズと大きなサイズでは、
成犬になってからも親子ほどの差があります。
ダックスフンドはサイズの異なる同士での交配が認められています。
その場合産まれた子供たちは
大きいほうのサイズで登録することになっています。
また血統書発行後のサイズ変更も可能で、
その点についても規定がもうけられています。
一方、毛質の違うタイプ同士の交配は認められていません。
スムースはスムース同士、ロングはロング同士、
ワイアーはワイアー同士の交配しかできません。
毛質の違いをまとめると以下のとおり。
・スムース:
短毛。手触りはかたいが、滑らかで光沢がある。
・ロング:
わずかにウェーブがかった長毛。
手触りが柔らかく、光沢がある。部位によって長さが異なり、
耳の先端、前足の後ろ側がより長く、尾の裏側はもっとも長い。
・ワイアー:
剛毛。あごひげと眉毛が特に長い。耳のみ柔らかい短毛。
ミニチュアシュナウザーが交配に多様された歴史もあり、
イメージ的にはそれのダックスフンド版。
多様なタイプがあるということは、
それだけ種々の獣に特化した利用価値の高い猟犬であった証。
そしてそれが現在では、この豊富なタイプが
ペットとしても大歓迎される所以にもなっています。
ボストンテリア
マルチーズ
ポメラニアン
ダックスフンド
ゴールデンレトリーバー
ダックスフンドは非常に毛色の多い犬です。
けれども、チワワのように
全てのカラーが認められているわけではありません。
JKCではダックスフンドのカラーを毛質ごとに分けています。
まず、スムースとロング。
これらは以下の3つに大分類され、
それからさらに色ごとに規定が設けられています。
a)単色※各色のシェーデッドも単色に分類される
・レッド…
深みのある赤からマホガニーレッドまで。
鮮明な色がよしとされるダックスフンドの中では、
レッドはもっとも価値の高い色とされている。
・レディッシュイエロー…
ゴールドという名称で販売されていることもある
・イエロー(クリーム)…
非常に薄いクリーム色からバター色まで
b)2色
・チョコレートアンドタン…
ベースとなる色はミルクチョコレート色から濃いチョコレート色まで。
指定された部分にはタンカラーが入る
・ブラックアンドタン…
ベースは黒。
目頭や手足の途中から、口元など
指定されたいくつかの部分にタンカラーが入る
c)その他の色
・ダップル…
不規則に色素が抜けて、大理石のような模様を作り出す。
ベースとなるカラーはいずれでもおこりうる
・ブリンドル…
黒と赤が入り混じった色。
日本犬の甲斐犬のような雰囲気
これらに加え、ワイアーでは以下の色も認められています。
・暗色のワイルドボア(イノシシ色)…
ウサギの野生色にあるようなアグーチパターンとも呼ばれる配色。
毛の一本一本が濃い部分と薄い部分を持つ
・デッドリーフ(枯葉色)…
枯葉のようなこげ茶色
・ソルトアンドペッパー…
シュナウザーのソルトアンドペッパーのような色
以上が公認されているカラーとなります。
次からは、ミスカラーと呼ばれるものの一例です。
稀少色やレアカラーという誤った表記を改めるべく、
JKCが勧告を促している色名でもあります。
×ブラック
×ブルー
×ホワイト
×チョコレートアンドホワイト
×ブラックアンドホワイト
×レッドアンドホワイト
×ゴールドアンドホワイト
×レッドブリンドルアンドホワイト
×パイボールド
×ダブルダップル
×レッドダップルアンドホワイト
×シルバーダップルアンドホワイト
×イザベラダップルアンドホワイト
×ゴールドダップルアンドシルバー
×ホワイトアンドチョコレートダップル
×ブラックタンアンドシルバー
×ブラックアンドクリーム
×ブリンドルアンドシルバー
ダブルダップルは遺伝的に眼球損失個体や難聴をきたしやすく、
非常によくないとされています。
パイボールドはこのダブルダップルとよく似た見掛けを持ちます。
パイボールドという柄にダップルが隠されてしまい、
うっかりダブルダップルを生み出す交配に用いられることのないよう、
このカラーが規制対象となっているようです。
人間による利益追求型の乱繁殖で、
眼球の無いダックスフンドが生み出されるなんていうのは
実に悲しく憂慮すべき問題です。
このような不幸な犬を作り出さないためにも、
スタンダードにそった繁殖をすることが望まれるのです。
柴犬
ビーグル
キャバリア
フレンチブルドッグ
コーギー
ダックスフンド、愛称ダックスはドイツが原産の犬です。
ドイツ語の「Dachs(アナグマ)」と
「Hund(ハウンド=追いかけるもの=犬)」が合体してできた言葉で、
まさにダックスフンドが作られた目的がこめられています。
アナグマは農耕の害獣であると同時に、毛皮が高値で取引される動物でした。
時には14キロにもなるアナグマ、
そして強靭な爪とキバをもつこの動物に立ち向かうためには、
頑丈で持久力のある犬が必要でした。
しかもアナグマは「アナ」とつくくらいです、
普通の犬では入れないような地下の穴に暮らしています。
それにも対応するべく足の短い犬が好まれました。
そもそもダックスフンドと同じ胴長短足犬は
古代エジプトの時代から壁画に描かれています。
この時期にエジプトにいた犬が祖先かは定かではありませんが、
12世紀頃よりダックスフンドは
多用途の有能な狩猟犬として名声を誇っていました。
現在の姿になるまでには、ピンシャーやポインター、
ハウンドといった血が関与しているようで、
古くは気質も今以上にテリアに近いものだったと言われています。
16世紀頃の書物にダックスフンドについてと思しき
「背が低く曲がった足の犬」との記載がありますが、
この頃はスムースヘアのスタンダードサイズのものがほとんどでした。
ロングヘアへの試みは15世紀から始まり、
ダックスフンドにスパニエルを交配することが試みられました。
その後、一転変わってパピヨンも交配に用いられるようになります。
口ひげをたくわえたかのようなワイアーヘアは、
ストリッピングを施すことにより皮膚を強くし、
また目や口元といった急所を守る毛を伸ばすこともできます。
ダックスフンドにワイアーヘアのテリアや、
シュナウザーを交配する試みが成功し、
ワイアーヘアのダックスが生みだされるようになりました。
また、ダックスフンドの優秀な狩猟能力は
キツネやノウサギ、ネズミ猟にも求められるようになり、
もっと小さな穴に入れるサイズへのニーズが広まっていきました。
こうして19世紀に入ると
ミニチュアやカニーンヘンが作られるようになったのです。
色々な犬種が関与して作られてきたダックスフンド。
使用者が必要とするタイプやサイズにすることに念頭がおかれ、
交配に関する規定などは長らくおざなりになったままでした。
1888年に創立されたダックス・テッケルクラブが中心となり、
このような事態を収拾すべく、現在に至る様々な規定を導入しました。
1979年にはスムースとロングの、1890年にワイアーの規定が定められ、
さらにサイズによる違いにも規定が設けられるようになり、
やっと品種としての完成をみたのです。
ラブラドールレトリーバー
ボーダーコリー
トイプードル
チワワ
パピヨン